ひつじさんぽ

30代夫婦のシドニー暮らし × 留学・英語 × ワイン

世界から見た日本について考え、そして出会った本『IKIGAI』

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私のオーストラリア生活も一年半を過ぎ、二度目の年末がやってきました。

日本への本帰国が見え始め、今後のことも色々と考えています。

最近よく思いを巡らせるのが、世界から見た日本について。

そして、そんな時に出会った「IKIGAI」という本。

私の中にある小さな違和感や自分がこれからどうありたいのか、今思っている事を上手く書ける自信はないけれど書いておきたいと思いパソコンを開きました。

なお、これはほんの一年半オーストラリアのある一都市で暮らした私が感じたことなので、偏りがあるかもしれません。

 

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様々な国の友達が褒めたたえる私の国

このクリスマスシーズンも友達と集まると、「ビザいつまで?その後どうするの?」というビザの話が必ず話題にあがりました。

東南アジアや南米出身の友人たちは、私たちと同じように一時滞在ビザでオーストラリアに暮らす人がほとんど。

大多数がビザを延ばすために試行錯誤しながら、この国に留まろうと努力しています。

「私たちは日本に帰ることに決めたよ」と言うと誰もが口々に答えます。

「そうだよね、ここにいる必要ないよ。だって日本だもん!」と。

そして、日本はあまりに綺麗に整った美しい国だと、自分の国と比べて言うのです。

「どうしたら部下を日本人のように一生懸命働かせることができるのか?」と聞かれたこともあります。

私はその度に嬉しい気持ちと同時に、どうにも日本が美化されている気がして少々居心地を悪く感じていました。

 

秩序が保たれているように見えるのは、ガチガチのルールがある故に他人に厳しいからではないか。

素晴らしいサービスが提供されるのは、誰かが必要以上に自己を犠牲にして頑張り過ぎているからではないか。

日本で働く外国人に対する酷い対応を見聞きしては胸を痛め、そうして日本人が格下と思っている(こんな表現使いたくないけれど実際そうだから酷いことが起きている)国の人々が流暢な英語を話し逞しく生きる姿を目の当たりにして感じる危機感。

 

やんわりとこのような話をしても、比べ物にならないほど自分の国はカオスだと、あなた達が私の国に来たら言葉が出ないほど驚くはずだと笑うのです。

 

一方で日本が嫌になってオーストラリアに移住した日本人もたくさん知っています。

日本に憧れを抱いて暮らし始めたけれど、絶望して苦しい思いをしながら今もなお日本に住んでいる外国人も知っています。

 

私は、そのような日本で暮らすことが本当に幸せなのかすごく悩みました。

かといってほんの2年弱の滞在では、日本と比べたオーストラリアの良い部分しか見えていないはずだとも理解しています。

 

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そして「IKIGAI」を読んだ

日本からの小包の中に、義父が忍ばせてくれた本です。

恥ずかしながらベストセラーになったこの本を良く知らず、シドニーでも「IKIGAI」と表紙に書かれた本を何度か見ては、「ふーん、日本の本なのか…?」くらいにしか思っていませんでした。

脳科学者の茂木健一郎氏が「生きがい」について英語で考察をし書いた本「IKIGAI」。

それが日本語訳となり日本で出版されたのが、今回義父から送られてきた本だったのです。

 

その本では「生きがい」というなんとも英語には訳すことのできない言葉の意味が、日本の歴史や文化を例に挙げながら説明されていました。

なるほど、日本人の私でも気づかなかった美しさや持続可能性が日本にはあるのかもしれない。

これを読んだ外国人はまた日本を過大評価するのではないかとも思ったけれど…。

なぜそんなに礼儀正しいのか、なぜそんなにも全てがオーガナイズされているのか、「なんでと言われても…」と思っていたことへの様々なルーツを知ることができたように思います。

今まで何度も友人たちに聞かれてきたけれど上手く答えられないでいた「日本はどうして何度も何度も災害にあっても立ち直れるのか?」という問いへの考察もあり、本当に興味深かったです。

 

読了後、やはり自分の中に既にある日本人としての感覚のようなものを嬉しく思いました。

そして、もやもやとしていた思考がすとんと心に落ちるような感覚。

また、生きがいを見つけるための一つとして記してあった、「ありのままの自分を受け入れられる=他者に対して決めつけない」ことを自分の中に取り入れたいと思うようになりました。

たぶんこの思考を本当に理解できれば、どこに暮らしどんな選択をしても自分軸の幸せを見つけられる、と感じています。

そしてその自分軸の幸せが、他者を思いやる気持ちの余裕につながるはずです。

本のように綺麗なことばかりでないと思いつつも、その精神を目指し、私の友人たちが思っているような日本でありたいと強く願っています。

 

 

 

自分が外国人になって思うこと 

私はこの国ではれっきとした「外国人」です。 

大きな差別は受けたことがないけれど、日本にいては感じなかった心細さや不安も感じ、嫌な思いも何度かしました。

それでも、私のバックグラウンドなんか関係なく助けてくれる人にもたくさん出会えたオーストラリア。

日本に帰国してもし困っている外国人に出会ったら、見過ごすことは絶対しないと心に決めています。

異国の地での恩を誰かにお返しするため、美しい日本を体現するため、たった一人の私の行動から変えていきたいと思い、決意をここに表しました。

 

それにしても、偶然なのかあえてなのか、帰国を控えた私たちにこの本を送るとは、さすが読書家のお義父さん。

海外生活で何かに躓いてしまっている方、焦りや不安を感じている方がいたら、ぜひ読んでみてほしいです。

 

私は今後、英語でも読んでみたいと思っています。